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八隅(やすみ)しし わが大君(おおぎみ)は 眼に見えず 觸れず聞えず さあれわれ知る (をりかへし) みな人の 戀(こ)うる聖心(みこころ) おとなえば うべも戀(こい)けり 靈(たま)のさやけみ |
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地のはたて 陰府(よみ)の澳(おき)えに 我がゆくも 君はおわせれ とうときろかも (をりかへし) みな人の 戀(こ)うる聖心(みこころ) おとなえば うべも戀(こい)けり 靈(たま)のさやけみ |
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みこころや 照らし在(おわ)さめ 世のひとは 憎み合えるを われやすきあり (をりかへし) みな人の 戀(こ)うる聖心(みこころ) おとなえば うべも戀(こい)けり 靈(たま)のさやけみ |
▲ やすみしし: 枕詞。「大君」にかかる。 安く平らかにお治めになる。八隅をくまなくお治めになる。 ▲ おとなう: 響く。訪れる、尋ねる。 ▲ うへ: 上の位置→天皇、主上、主君。 ▲ こふ: 思い慕う。 ▲ さやけし: 清い、すんでいる。 ◆ 8分の6拍子: 1拍目から始まります。 |
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[やー]すみーし[しー] [わ]が おおーぎ[み]は [めー]に みーえ[ずー] ふ[れ]ず きこーえ[ず] さ[あ]れ われー し[る] (をりかへし) [み]なび[と]の [こ]うる みここ[ろ] [おー]となえ[ばー] う[べ]も こいーけ[り] た[ま]の さやーけ[み] |
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[ちー]の はーた[てー] [よ]みの おーき[え]に [わー]が ゆーく[もー] き[み]は おわーせ[れ] と[う]ときろーか[も] (をりかへし) [み]なび[と]の [こ]うる みここ[ろ] [おー]となえ[ばー] う[べ]も こいーけ[り] た[ま]の さやーけ[み] |
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[みー]ここーろ[やー] [て]らし おーわ[さ]め [よー]の ひーと[はー] に[く]みあえーる[を] わ[れ] やすきーあ[り] (をりかへし) [み]なび[と]の [こ]うる みここ[ろ] [おー]となえ[ばー] う[べ]も こいーけ[り] た[ま]の さやーけ[み] |