(特に十月中ロザリオの祈りにこれを加える)
幸いなるヨゼフよ、われら困難のうちに御身(おんみ)によりすがり、かつ御身のいと尊き浄配(じょうはい)の助けを求めたれば、また御身の御保護(ごほご)をも頼もしく願い奉る。▲御身は天主の聖母なる汚(けが)れなき童貞と結ばれたるいつくしみあり、幼きイエズスに尽したる父の愛あれば、またイエズス・キリストが、その御血(おんち)をもつてあがない得たまえる家督(かとく)を、一層あわれみて顧み、かつすべてわれらの急に迫れる時、助力と救援とを下(くだ)し給わんことを、伏して願い奉る。
聖家族のいと忠実なる守護者よ、イエズス・キリストの選ばれたる末を守り給え。▲慈しみ深き父よ、われらのために、すべての誤りと腐敗との伝染を防ぎ給え。いと強き保護者よ、われらが暗(やみ)の権威と戦うをあわれみて、天より助けをたれ給え。また昔幼きイエズスを、生命の危険より救いし如く、今も公教会を守りて、敵のわなと、すべての困難とを免れしめ給え。かつ常にわれらをことごとく保護し、われらをして御身(おんみ)にならわしめ、御助け(おんたすけ)によりて、聖なる一生を送り、信心をもって死し、天国の永遠なる福楽(ふくらく)にいたることを得しめ給え。アーメン。
童貞者(どうていしゃ)の父かつ保護者なる聖ヨゼフ、▲御身(おんみ)は純潔そのものにましますイエズスと、童貞中の童貞にまします聖マリアとの、忠実なる守護者と選ばれ給えり。願わくは、御身に託せられたる最愛のイエズスとマリアとによりて、われをしてすべての汚(けが)れを免れしめ、精神(せいしん)も、心も、身体(しんたい)も、清浄(しょうじょう)潔白にして、完全なる貞潔を保ちながら、絶えずイエズスとマリアに仕えしめ給わんことを、ひたすらこいねがい奉る。アーメン。
天軍の栄え(さかえ)ある総帥(そうすい)、大天使聖ミカエルよ、かつて悪魔の大軍が、全能なる天主に反(そむ)きし時、御身(おんみ)は、『たれか天主にしくものあらん』と叫び、あまたの天使を率いてかれらを地獄のふちに追い落し給えり。故に公教会は御身をその保護者となし、特に日本公教会は、御身をその守護者と崇め奉る。▲願わくは霊戦に当りてわれらを助け、悪魔を退け給え。われらをして御身にならいて、常に天主に忠実ならしめ、その御旨(みむね)を尊(とうと)み、その御(おん)戒めを守るを得しめ給え。かくてわれら相共(あいとも)に天国において、天主の御栄え(みさかえ)を仰ぐにいたらんことを。御身の御取次(おんとりつぎ)によりて天主に願い奉る。アーメン。
わが守護の天使、御身(おんみ)は天主の御摂理(おんせつり)によりて、わが終生(しゅうせい)の友となり給えり。御身の尊き御保護(ごほご)と、絶えざる御導き(おんみちびき)とを感謝し奉る。▲願わくは、御身の強き御翼(おんつばさ)もて弱きわが霊魂を覆い危険を免れしめ給え。苦しみに会うとも落胆することなく、幸運においても思いあがることなく、世俗とその精神に流さるることなく、貧しき人をないがしろにすることなく、主の御慈しみ(おんいつくしみ)により、御身にゆだねられたる我(わ)が一生が、すべて御身の喜びとなるよう、われを導き、われを励まし、われを強め給え。われを離れず、わが足のつまずかざらんよう、清き御手(おんて)もてわれを支え、われを守り給え。アーメン。
ああ天主、主はくすしき階級を立てて天使と人との聖役(せいえき)を分ち給えり。願わくは天において主の御前に仕うる天使をして、地上におけるわれらを守らしめ給わんことを。われらの主キリストによりて願い奉る。アーメン。
主イエズス・キリスト、主はよろずの人の救霊のため公教会を建て、聖ペトロを頭(かしら)と選びこれに天国のかぎを与え給えり。また聖パウロを改心せしめて、異邦人の使徒と選び給いき。▲願わくはわれらも両聖使徒の御教え(みおしえ)を守り、天主を愛し、主の浄配(じょうはい)なる公教会に従い、その頭(かしら)なる教皇と一致し、正しき信仰を守るを得んことをひたすらこいねがい奉る。アーメン。
主イエズス・キリスト、主は十字架の刑によりて、聖ペトロ・バプチスタ、聖パウロ三木、およびその他(た)の殉敎者をして、主の御鑑(おんかが)みにならわしめ、日本國民の信仰の初穂として、かれらの鮮血を納め給えり。▲願わくは、二十六聖殉敎者の御取次(おんとりつぎ)によりて、堅固(けんご)なる信仰と迫害に堪うる勇氣とをわれらに得しめ給え。アーメン
全能永遠の天主、主は人類を救わんために聖マリアの御胎内(ごたいない)に御独り子(おんひとりご)の託身(たくしん)せらるるに当(あた)り、聖マリアの御母(おんはは)として聖女アンナを選び給えり。▲キリスト信者なるわれらは、聖アンナの慈しみあふれたる清き御生活(ごせいかつ)を家庭の模範となし、聖女がその御子(おんこ)なる聖母を養い育て給いし如く、母たるものはまことの母性愛をもつて子女を育て得(う)るよう、聖女のあつき御保護(ごほご)を祈り奉る。アーメン。
ああ天主、主は聖フランシスコ・ザベリオの奇蹟(きせき)と聖役(せいえき)とによりて、わが同胞に主の御教え(みおしえ)を伝え給えり。▲願わくは、その栄え(さかえ)ある功徳(くどく)を讃(たた)うるわれらをして、その善徳を学ばしめ給え。われらの主キリストによりて願い奉る。アーメン。
主イエズス・キリスト、主はかつて、なんじらもし幼児(おさなご)の如くならざれば、天国に入(い)ること能(あた)わざるべしとのたまえり。▲さればわれらをして、けんそんと単純なる心とをもつて、聖テレジアの跡(あと)を慕わしめ、天国の永福(えいふく)を受くるを得(え)しめ給わんことを、主の御慈しみ(おんいつくしみ)によりて願い奉る。アーメン。
われらの教皇(・・・御名)のために祈らん。▲主願わくは、教皇を守り、かつながらえしめ、この世において幸いならしめ、敵の手にわたし給わざらんことを。
汝(なんじ)は岩(ペトロ)なり。▲われこの岩(いわお)の上にわが教会を建てん。
祈願 すべての信者の牧者(ぼくしゃ)、かつ主宰者にまします天主、主は御摂理(おんせつり)によりて主のしもべなる(・・・御名)を教会の牧者として、これを司どらしめ給えり。願わくは教皇の上に御慈悲(おんじひ)をたれ、その教訓と模範とによりて、すべての信者をますます善徳に進ましめ、委(ゆだ)ねられたる群(むれ)と共に、永遠(えいえん)の生命にいたるを得(え)しめ給え。われらの主キリストによりて願い奉る。▲アーメン。
天にますますわれらの父よ、▲主はわれらに父母を敬うべしと命じ給い、これを愛せしめ、これに仕えしめ、そのために祈らしめ、子たるの道を尽(つく)さしめ給う。父母(ふぼ)はわれを生み、かつ育てんがために、苦労、困難をしのぎたれば、われをしてこれに報ゆるを得しめ給え。願わくは、その霊魂と肉身(にくしん)とを助けて、永く生きながらえしめ、主がいにしえの太祖(たいそ)に約束し給いしあまたの御恵み(おんめぐみ)を、かれらにも与え給え。しかしてこの世においては、みずから善業(ぜんぎょう)の功徳(くどく)を積み、かつ子孫の徳行(とくこう)を見て喜びたる後(のち)、ついには子々孫々(ししそんそん)と共に、永遠に主の御前(みまえ)に楽しむことを得しめ給え。アーメン。
天にましますわれらの父よ、▲われは主の御恵み(おんめぐみ)によりて賜わりたるこの子女(こども)を、謹(つつし)みて主の御保護(ごほご)のもとに託(まか)せ奉る。願わくは御(おん)みずからかれらの父となり給え。われらの愛子(あいし)が世の腐敗に勝ち、内外の悪しきいざないを防がんがために、御慈悲(おんじひ)をもつて、かれらを強め、悪魔の謀計(ぼうけい)より救い給え。なおその心に聖寵(せいちょう)を注ぎ、聖霊の賜物(たまもの)を与え給いて、イエズス・キリストを認め愛せしめ、日々(ひび)御旨(みむね)に適(かな)わしめ、この世においては、熱心に主に仕え、後(のち)の世においては、主の御前(みまえ)に喜ぶを得しめ給わんことを、われらの主イエズス・キリストによりて願い奉る。アーメン。
慈悲深きイエズス、主は、この世において選び給いし聖家族をもつて、妙(たえ)なる善徳と家庭生活の鑑み(かがみ)とを示し給えり。いま主の御前(みまえ)にひれ伏して御あわれみを願い奉るわれらの家族を顧み給え。▲われらは特におのれを主に献げ、かつ委(まか)せ奉りたれば、いつも主のものなるをおぼえ給え。願わくは、御慈悲(おんじひ)をもつてわれらを守り、必要の時にわれらを助け、絶えず主の聖家族の御徳(おんとく)にならわしめ給え。かくて常に主を敬い愛し奉り、ついには天国において、永遠に主を讃美するを得(え)しめ給え。
いとも甘美なる聖母マリア、▲われらは御独り子(おんひとりご)が、必ず御身の祈りを聞き容(い)れ給うべきを固く信じ、ひとえに御助け(おんたすけ)をこいねがい奉る。
いと幸いなる聖祖(せいそ)ヨゼフ、▲御身(おんみ)の御保護(ごほご)をもつてわれらを助け、かつ聖母と共にわれらの願いを、イエズス・キリストに取次ぎ給え。アーメン。
主イエズスよ、主はかつて使徒たちに向いて『穫り入れ(とりいれ)は多けれども働く者は少なし。故に働く者をその穫り入れに遣(つか)わさんことを、穫り入れ主(とりいれぬし)なる御父(おんちち)に祈れ』と宣(のたま)えり。
▲願わくはわれらのうちより、司祭または修道者となりて働く多くの人々を選びて、主の公教会に遣わし給わんことを、われらの母なる童貞聖マリアの御取次(おんとりつぎ)によりてこいねがい奉る。アーメン。
使徒の元后(げんこう)、▲われらのために祈り給え。
永遠の司祭にましますイエズスよ、願わくは主の聖心(みこころ)を御身(おんみ)のしもべなる司祭らの避難所(ひなんじょ)となし給え。かしこにては何人(なにびと)もかれらを害(そこな)うこと能(あた)わず。
▲願わくは日々(ひび)御身の尊(とうと)き御体(おんからだ)に触るる司祭らの手を潔(きよ)く保ち給え。御身の尊き御血(おんち)に染まるくちびるを汚(けが)れなく護り給え。
願わくは御身の輝やかしき司祭職のいみじき印もて、しるされし司祭の心を清く汚れなく護り給え。御身の尊き愛もてかれらを護り、世の悪習を免れしめ給え。
願わくは豊かなる御恵みの果実(かじつ)もてかれらの働きを祝し、かれらに委ねられし霊魂は、地上にてはかれらの喜び、慰めとなり、天上(てんじょう)にては永遠(えいえん)に輝やけるかれらの冠(かんむり)とならんことを。アーメン。
全能永遠にまします天主、▲主は公教会に絶え間なく新しき子らを与え給うにより、願わくはわれらの志願者が、洗霊(せんれい)の水によりて新たに生まれ、主の愛子(あいし)のうちに加えられんため、かれらの信仰の知識を増し給わんことを、われらの主イエズス・キリストによりてこいねがい奉る。アーメン。
万物の創造主にまします永遠の天主、不信者(ふしんじゃ)の霊魂も主に造られ、主に象(かた)どられしものなることを顧み給え。御子(おんこ)イエズスもかれらを救わんために、いといたましき死をとげ給いしを思い、御子が不信者に軽(かろ)んぜらるるを許し給わざれ。かえつて諸聖人(しょせいじん)及び御子の浄配(じょうはい)なる公教会の祈りを容(い)れ、御あわれみによりてかれらの偶像崇拝と不信仰とを忘れ給い、いつかはかれらをして、御身の遣わし給いし主イエズス・キリストを知るにいたらしめ給え。キリストはわれらの救いと生命(せいめい)と復活とにましまし、われらはキリストによりて救い助けられたり。▲願わくは、よろずよにいたるまでキリストに栄えあらんことを。アーメン。
人は洗礼によつて原罪と自罪との赦しを受け、新たに生まれて天主の子となる。故に受洗日は、霊的誕生の祝日であるから、悔しゅん、聖体の両秘蹟を受けて、天主からいただいた御恵みを感謝すべきである。洗礼の時天主と結んだ約束を思い出して、時おり次の祈りを唱えるがよい。
ああ天主、われ、いま御前(みまえ)にひれ伏してうやうやしく主を礼拝し奉る。▲主は限りなき御慈しみによりてわれを造り、かつながらえしめ給えり。されどたとい世にながらうとも、救(たす)かりを得ざれば、何の益かあらん。されば御子(おんこ)イエズス・キリストをこの世に遣(つか)わし給いて、救霊の道を備え、洗礼の秘蹟を定め、天国の門を開き、われを召し給いしを深く感謝し奉る。
われはあまたの人のうちより選ばれて、天主の子、イエズス・キリストの兄弟となり、天国の幸いを受くべき身となれり。▲あああわれみ深き天主、われいかにして、かくの如き御恵みに報ゆるを得んや。われ足らざるを顧みて、イエズス・キリストの限りなき御功徳(おんくどく)を、うやうやしく御前に献げ奉る。願わくはこれを受け入れ給え。
天にまします御父(おんちち)よ、われは洗礼を受けし時、悪魔とその業(わざ)とその栄華(えいが)とをことごとく棄て、天地(てんち)の創造主(そうぞうしゅ)なる御父を信じ、われらのために苦難を受け給いし御子イエズスを信じ、聖霊と聖なる公教会とを信じて、主にまことを尽さんと約束し奉り、主はわれに終りなき命を与えんと約束し給えり。▲幸いに、主はわれに天国の家督(かとく)を継ぐを許し給えば、われいま御前にひれ伏し、諸天使(しょてんし)、諸聖人(しょせいじん)の前にて洗礼の約束を新たにし、悪魔とその業(わざ)なる罪と、栄華とを全く棄て、命のあらん限り、三位一体(さんいいったい)の天主を堅く信じて、忠実に主に仕え、万事に超えて主を愛し、主の御ために、人をも愛せんことを約束し奉る。願わくはこの新たなる決心を保たしめ、主の約束し給いる天国の栄福(えいふく)を得しめ給え。アーメン。
主よ、われは信ず、されどさらに固く信ぜしめ給え。主よ、われは望む、されどさらに安心もて望ましめ給え。主よ、われは愛す、されどさらに熱く愛せしめ給え。主よ、われは痛悔す、されどさらに深く悔(くや)ましめ給え。
▲われはわが本源(ほんげん)として主を拝み、わが最終の目的として主を求め、わが絶えざる恩者(おんしゃ)として主を讃美し、わがあわれみ深き保護者として主によりすがり奉る。主よ、願わくはわれをえいちもて導き、正義もて抑え、あわれみもて慰め、全能もて守り給え。
ああ天主、われはわが思いを、主を思わんがために、わが言葉を、主を語らんがために、わが行いを、御旨(みむね)を行わんがために、わが苦しみを、主と共に苦しまんがために、主に献げ奉る。
主が欲し給うことは、欲し給う故に、欲し給う如く、欲し給うかぎり、われも欲し奉る。
主よ、願わくは、わが知恵を照らし、心を燃やし、肉身(にくしん)を潔(きよ)くし、霊魂を聖ならしめ給え。
願わくは、すでに犯したる罪を歎(なげ)き、来(きた)るべき誘惑を遠ざけ、悪しき傾きをため、ふさわしき徳を行わしめ給え。
至善(しぜん)なる天主、願わくは、主に対しては愛を、おのが悪徳に対しては憎しみを、他人に対しては熱意を、悪しきこの世に対してはさげすみを与え給え。
願わくは、われをして上長(じょうちょう)に従い、目下(めした)を助け、友に尽し、敵を赦さしめ給え。
願わくは、苦業(くぎょう)もて邪慾(じゃよく)に、施し(ほどこし)もて貪慾(どんよく)に、柔和もて憤怒(ふんど)に、熱心もて冷淡に打ち勝たしめ給え。
主よ、願わくは、事を計るに際しては賢明(けんめい)、危険に際しては剛勇(ごうゆう)、困難に際しては堅忍(けんにん)、成功に際してはけんそんならしめ給え。
主よ、祈る時には慎み、食事の時には節制を守り、職務を果す時には勉励(べんれい)し、善(よ)き決心を守る時には確固不動(かくこふどう)ならしめ給え。
願わくは、われをして心を潔(きよ)くし、身を慎み、談話もて鑑み(かがみ)となり、行いを正しからしめ給え。
願わくは、私慾(しよく)を制し、聖寵(せいちょう)に従い、御戒めを守り、救霊のために心を用いしめ給え。
わが主よ、地上のものはいかに小さく、天上(てんじょう)のものはいかに大いなるかを、現世のものはいかに短く、来世のものはいかに長きかを、われに悟らしめ給え。
主よ、願わくは死の準備をなし、主の御裁き(おんさばき)を恐れ、地獄を免れ、天国を得(う)るの御恵み(おんめぐみ)を与え給え。
われらの主キリストによりて。アーメン。
全能永遠の天主、われは御戒め(おんいましめ)を破れる身にて功(こう)も徳(とく)もなき者なれども、限りなき御あわれみに依り頼み、諸悪のほだしに引かれながらあえて御前(みまえ)に進み奉る。▲主は永遠にして至大(しだい)なる天主、窮(きわま)りなき善徳の源にて、われらに与え給う御恵み(おんめぐみ)は、まことに限りなきにより、万事に超えて深く主を愛し、頼もしく思い奉るべきに、かえつてさまざまの罪を犯して主に背きたれば、いまさら、御赦し(おんゆるし)を願い出(い)ずべき身にあらざるなり。されど主の御あわれみはわが罪の深きよりもなお深く、御子(おんこ)イエズスの流し給いし御血(おんち)の功徳(くどく)は、わが罪の大いなるよりも、さらに大いなることを知れり。主は、罪人(つみびと)なりとも、罪を悔い改めなば、いつにても赦し給うと宣(のたま)いしにより、こいねがわくは、わが罪を赦し給え。わが犯したる罪を、かく心の底より悔(くや)みて告白し奉るは、あえて来世の苦しみを恐るるゆえにあらず、ひとえに御慈しみに感じ、栄えと善徳との限りなき主に背きしを悲しみ痛めばなり。故にわれ今より心を改め、重ねて罪を犯して、再び御心(みこころ)に背くまじと決心し奉る。我は罪人(つみびと)なれども、幸いに御あわれみをもつて顧み給え、わが罪の償(つぐの)いとして、御苦難の限りなき御功徳(おんくどく)を献げ奉る。願わくは、御恵みを下(くだ)し、われを主の愛子(あいし)のうちに加え給え。聖母マリアの御取次により、わがこの願いを聞き容(い)れ給え。アーメン。
(一月十八日より二十五日迄、信仰の一致の祈願週間中に唱える)
わが祈るは、かれらがことごとく一(いつ)ならんためなり。父よ、これ御身(おんみ)のわれにましまし、わが御身に居(お)るが如く、かれらもわれらに居(お)りて一(いつ)ならんためにして、御身のわれを遣わし給いしことを世に信ぜしめんとてなり(ヨハネ 十七ノ二十、二十一)
われ、なんじに告ぐ、なんじは岩(ペトロ)なり。
▲われ、この岩(いわお)の上にわが教会を建てん。
祈願 主イエズス・キリスト、主は使徒たちに向い、『われは平安をなんじらに残し、わが平安をなんじらに与う』と宣(のたま)えり。願わくはわれらの罪を思い給わずして、主の公教会の信仰をみそなわし給え。主の思召(おぼしめし)に従いて、公教会に平和と一致とを与え給わんことを、世々に生きかつしろしめし給う天主に祈り奉る。▲アーメン。
(母親が産後に始めて幼児と共に聖堂に参拝する時唱える)
生命の源にまします天主、われは主の賜いたるこの幼児(おさなご)と共に始めて主の御前(みまえ)に出(い)で、われは聖母マリアが幼きイエズスを聖殿に献げ給いしにならいて、無事に生まれしこの幼児(おさなご)を、感謝しつつ主に献げ奉る。主よ、今より後(のち)、主より委(ゆだ)ねられしものとしてこの幼児を養い育て得(う)るよう、われを助け給え。願わくはあつき信仰の御恵み(おんめぐみ)により、いつの日にかわれら親子も相共に(あいともに)天国において永遠(えいえん)に主を讃美するを得んことを、聖母の御取次(おんとりつぎ)によりてこいねがい奉る。アーメン。
願わくは地の百穀(こく)を与え、かつこれを保たしめ給わんことを。
▲主、われらに聞き給え。
祈願 人類を造り、かつ日々の糧(かて)もてこれを保ち給う全能の天主、われらの田畑と生(は)え出(いず)るその五穀(こく)とを祝し給え。願わくはこうずいとかんばつ、害虫と枯死病(こしびょう)など、すべての災害より防ぎ、よき収穫を恵み給え。またわが家(いえ)を護(まも)りわが働きを祝し、日々(ひび)安らかに主に仕え、常に主の御国(みくに)とその義(ぎ)とを第一に求むるよう、われらを導き給え。▲アーメン。
主、わが天主、われは今日より主の定め給ういかなる死をも、そのもだえ、痛み、苦しみと共に、あらかじめことごとく主の御手(おんて)より安らかに甘んじ受け奉る。