至聖(しせい)なるイエズスの聖心(みこころ)よ、
主はかつて聖女マルガリタ・マリアにキリスト信者の家庭に
王たらんとの御望(おんのぞ)みを明かし給えり。
▲われらは主の御旨(みむね)を尊(とうと)みて、
今日(こんにち)ここに集まり、
主がわれらの家庭の王にましますことを宣言し奉る。
われらは今より、主の御生活(ごせいかつ)にならい奉りて、
この世の平和に必要なる諸徳(しょとく)の花を、
われらの家庭に咲き香(にお)わせ、
また主の忌みきらい給う世間的精神をば、
はるかにわれらの間(あいだ)より遠ざけんと欲す。
願わくは、われらの知恵を治めて、信仰を素直ならしめ、
われらの心をすべて、主ひとりを愛せしめ給え。
われらはしばしば聖体を拝領して、主の愛に燃え、
その炎をいつまでも失わざらんと欲す。
▲至聖なるイエズスの聖心よ、
われらのまどいに長(おさ)となり、
われらの精神的および物質的事業を祝し給え。
禍(わざわ)いを遠ざけ、喜びを神聖にし、
苦しみを和らげ給え。
われらのうちに、主の御旨(みむね)を
痛め奉る不幸に陥る者あらば、
主が悔改(くいあらた)むる罪人(つみびと)に対して
慈しみとあわれみとに充ちあふれ給うことを、
思い出(いだ)さしめ給え。
▲ついにわれらの家庭が、死別の不幸にあい、
悲しみの雲に閉ざされん時は、去る者も留(とど)まる者も、
すべて主の永遠の御定(おんさだ)めに服従し奉らん。
やがては全家(ぜんか)挙(こぞ)りて天国に相(あい)集まり、
主の御栄(みさか)えと御恵(おんめぐ)みとを、
永遠に讃美する日の来(きた)るべきことを思わば、
みずから慰むるに余りあるべし。
願わくは聖母マリアの汚れなき御心(みこころ)と、
栄えある太祖(たいそ)聖ヨゼフとは、
われらの家庭奉献(ほうけん)を主の御前(みまえ)に取次ぎ、
われらをして、今日(こんにち)のこの奉献の記憶を、
終生忘れざらしめ給え。
願わくは、われらの王にして、父なるイエズスの聖心の、
世々に活き、かつしろしめし給わんことを。アーメン。